【No.30】道路のアスファルト舗装の補修工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)オーバーレイ工法は、既設の舗装上にアスファルト混合物の層を重ねる工法で、既設舗装の破損が著しく、その原因が路床や路盤の欠陥によると思われるときは局部的に打ち換える。
(2)表層・基層打ち換え工法は、既設舗装を表層又は基層まで打ち換える工法で、コンクリート床版に不陸があって舗装厚が一定でない場合、床版も適宜切削して不陸をなくしておく。
(3)路上表層再生工法は、現在地において既設アスファルト混合物を新しい表層として再生する工法で、混合物の締固め温度が通常より低いため、能力の大きな締固め機械を用いるとよい。
(4)打ち換え工法は、既設舗装の全て又は路盤の一部まで打ち換える工法で、路盤以下の切削時は、既設埋設管等の占用物の調査を行い、試掘する等して破損しないように施工する。
試験当日、(1)(3)(4)は多分正しいだろうな、と。でも(2)のどこが不適切かが全く分からなかったので回答しませんでした。
改めて読み直してみますと、違和感があったのが「コンクリート床版に不陸があって~床版も適宜切削して不陸をなくしておく」の箇所。いや、「打ち換え工法」って言うてますやん。適宜切削と違って、打ち換えないとアカンのでは?
Google先生に聞いてみた。結果、やはりそういう事のようです。「表層打ち換え」と「全層打ち換え」があって、「全層打ち換え」が「基礎打ち換え」ということらしいです。
主催者発表の正解は(2)になってます。
【No.31】道路の各種アスファルト舗装に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
(1)グースアスファルト舗装は、グースアスファルト混合物を用いた不透水性やたわみ性等の性能を有する舗装で、一般にコンクリート床版の橋面舗装に用いられる。
(2)大粒径アスファルト舗装は、最大粒形の大きな骨材をアスファルト混合物に用いる舗装で、耐流動性や耐摩耗性等の性能を有するため、一般に鋼床版舗装の橋面舗装に用いられる。
(3)フォームドアスファルト舗装は、加熱アスファルト混合物を製造する際に、アスファルトを泡状にして容積を増大させて混合性を高めて製造した混合物を用いる舗装である。
(4)砕石マスチック舗装は、細骨材に対するフィラーの量が多い浸透用セメントミルクで粗骨材の骨材間隙を充填したギャップ粒度のアスファルト混合物を用いる舗装である。
(1)グースアスファルト舗装についてGoogle先生に聞いてみた。結果、鹿島道路様のサイトからの転載になりますhttps://www.kajimaroad.co.jp/technology/275/。
「グースアスファルト舗装は、流動性があるグースアスファルト混合物を流し込み敷き均す舗装工法です。細骨材およびアスファルト量が多いグースアスファルト混合物の特長である優れた防水性、たわみ追従性を活かし、主に鋼床版橋面舗装の基層として用いられます。重交通道路でのわだち掘れ対策用として、特殊アスファルトを用いたハイパーグースもあります。」
ですので選択肢の中の「一般にコンクリート床版の橋面舗装に用いられる」の箇所が間違っているようです。
(2)大粒径アスファルト舗装についてGoogle先生に聞いてみた。結果、大林道路様のサイトからの転載になりますhttps://www.obayashi-road.co.jp/technology/tec/library/asphalt.html。
「大粒径アスファルト舗装は、最大粒径が25mm以上の粗骨材を使用するアスファルト混合物(大粒径アスファルト混合物)を用いた舗装です。粗骨材の粒径が大きいので、舗装体の骨格が強固となり、耐流動性および耐摩耗性が向上します。重交通路線の基層以下の層への適用が一般的で、施工時間が制限される急速舗装修繕工事などに用いられます。施工には、高締固め型アスファルトフィニッシャや振動ローラを用います。また施工効率を高めるために、中温化技術を併用して混合物温度を低く設定する場合もあります。」
ですので、選択肢の中の「一般に鋼床版の橋面舗装に用いられる」の箇所が間違っているようです。
(4)砕石マスチック舗装についてGoogle先生に聞いてみた。結果、常盤工業株式会社様のサイトからの転載になりますhttps://www.tokiwakogyo.co.jp/technology/?id=1529035565-440374。
「砕石マスチック舗装(SMA)は、粗骨材の量が多く(70~80%)、細骨材に対するフィラー量が多い(8~13%)アスファルトモルタルで粗骨材の骨材間隙を充填したギャップ粒度のアスファルト混合物を用いた舗装です。」
ですので選択肢の中の「浸透用セメントミルク」の箇所が間違っているようです。
主催者発表の正解は(3)です。
【No.32】道路のコンクリート舗装の補修工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
(1)注入工法は、コンクリート版と路盤との間にできた空隙や空洞を充填し、沈下を生じた版を押し上げて平常の位置に戻す工法である。
(2)粗面処理工法は、コンクリート舗装面を粗面に仕上げることによって、舗装版の強度を回復させる工法である。
(3)付着オーバーレイ工法は、既設コンクリート版とコンクリートオーバーレイとが一体となるように、既設版表面に路盤紙を敷いたのち、コンクリートを打ち継ぐ工法である。
(4)バーステッチ工法は、既設コンクリート版に発生したひび割れ部に、ひび割れと平行に切り込んだカッタ溝に異形棒鋼等の鋼材を埋設する工法である。
(2)粗面処理工法をGoogle先生に聞いてみた。結果、一般社団法人セメント協会様のサイトからの転載になりますhttps://www.jcassoc.or.jp/cement/1jpn/jk11_3.html。
「コンクリート表面を粗面化するための工法で、ショットブラスト工法やウォータージェット工法、ダイヤモンドグラインディング工法等があり、コンクリート薄層オーバーレイ等の付着処理方法として用いられるほか、すべり抵抗を回復する目的にも使用される。
ダイヤモンドグラインディング工法は、隙間なく取り付けたダイヤモンドブレードを使い、硬化したコンクリート舗装表面を薄層で切削する工法で、走行性の向上や表面形状の修復等に使用される。」
ですので「舗装版の強度を回復させる工法」ではなく、すべり抵抗を回復させる工法のようです。
(3)付着オーバーレイ工法をGoogle先生に聞いてみた。結果、鹿島道路様のサイトからの転載になりますhttps://www.kajimaroad.co.jp/technology/339/。
「薄層コンクリート付着オーバレイ工法とは、既設コンクリートの表面に付着を高めるための下地処理を施した後に薄層のコンクリートオーバレイ層を敷設して一体化させるものです。
当社では、下地処置に付着性を高める接着剤を用いる工法を確立し、廃棄物発生量の抑制ならびにコスト縮減を図っています。」
ですので「既設版表面に路盤紙を敷いたのちコンクリートを打ち継ぐ工法」ではなく、付着を高めるための下地処理を施した後に薄層のコンクリートオーバレイ層を敷設して一体化させるものです。
(4)バーステッチ工法をGoogle先生に聞いてみた。結果、大成ロテック様のサイトからの転載になりますhttps://www.taiseirotec.co.jp/technicalinfo/concrete-flatbar/。
「フラットバーステッチ工法は、ひび割れにより荷重達率が低下したコンクリート版を、鋼製フラットバーで連結してコンクリート版の機能を回復させる補強補修工法です。」
ですので「ひび割れと平行に切り込んだカッタ溝に」ではなく、ひび割れと垂直に切り込んでフラットバーで連結する工法です。
主催者発表の正解は(1)です。
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