令和5年度1級土木施工管理技術検定第一次検定を順番に解いてみる件(page-18)

資格試験

【No.45】鋼橋の防食法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)塗装は、鋼材表面に形成した塗膜が腐食の原因となる酸素と水や、塩類等の腐食を促進する物質を遮断し鋼材を保護する防食法である。
(2)耐候性鋼では、鋼材表面における緻密な錆層の生成には、鋼材の表面が大気中にさらされて適度な乾湿の繰り返しを受けることが必要である。
(3)電気防食は、鋼材に電流を流して表面の電位差をなくし、腐食電流の回路を形成させない方法であり、流電陽極方式と外部電源方式がる。
(4)金属溶射は、加熱溶融された微細な金属粒子を鋼材表面に吹き付けて皮膜を形成する方法であり、得られた皮膜の表面は粗さがなく平滑である。

(1)と(2)は正しい事が書いてあります。
問題となるのは(3)の「流電陽極方式と外部電源方式がある」のかどうか、有ったとしてそれが正しいのがどうかと、(4)の「得られた皮膜の表面は粗さがなく平滑である」のかどうか。
試験の当日は悩んだ挙句に回答を避けましたが、今ゆっくりと考えたみたら、吹き付けの表面って、平滑ではないですよねw?吹き付けただけで表面が平滑になるんなら、研磨がいらないしメッチャ工程が楽になりますよ。なんだ、(4)が適当でなかったのかー!と悔しがりました。

主催者発表の正解は(4)です。

【No.46】上水道の配水管の埋設位置及び深さに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)配水管は、維持管理の容易性への配慮から、原則として公道に布設するもので、この場合は道路法及び関係法令によるとともに、道路管理者との協議による。
(2)道路法施工令では、土被りの標準は1.2mと規定されているが、土被りの標準又は規定値までとれない場合は道路管理者と協議して0.6mまで減少できる。
(3)配水管を他の地下埋設物と交差又は近接して布設するときは、維持補修や漏水による加害事故発生の恐れに配慮し、少なくとも0.2m以上の間隔を保つものとする。
(4)地下水位が高い場合又は高くなることが予測される場合には、管内空虚時に配水管の浮上防止のため最小土被りを確保する。

検索していたら、ここでも過去問がヒットしました。
1級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度 選択問題 問46

上水道の配水管の埋設位置及び深さに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
1 .道路に管を布設する場合には、配水本管は道路の中央寄りに布設し、配水支管はなるべく道路の片側寄りに布設する。
2 .道路法施行令では、歩道での土被りの標準は1.5mと規定されているが、土被りを標準又は規定値までとれない場合は道路管理者と協議の上、土被りを減少できる。
3 .寒冷地で土地の凍結深度が標準埋設深さよりも深いときは、それ以下に埋設するが、やむを得ず埋設深度が確保できない場合は、断熱マット等の適当な措置を講ずる。
4 .配水管を他の地下埋設物と交差、又は近接して布設するときは、少なくとも0.3m以上の間隔を保つ。

この4と、数値こそ違いますが文言はほぼ同じですね。少なくとも0.3m以上の間隔をあけるのが正しいようです。(3)の「少なくとも0.2m以上の間隔を保つものとする」が不適切となります。

主催者発表の正解は(3)です。

【No.47】下水道管渠の更生工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
(1)製管工法は、熱で硬化する樹脂を含侵させた材料をマンホールから既設管渠内に加圧しながら挿入し、加圧状態のまま樹脂が硬化することで更生管渠を構築する。
(2)形成工法は、硬化性樹脂を含侵させた材料や熱可塑性樹脂で形成した材料をマンホールから引き込み、加圧し、拡張及び圧着後、硬化や冷却固化することで更生管渠を構築する。
(3)反転工法は、既設管渠より小さな管径で工場制作された二次製品をけん引挿入し、間隙にモルタル等の充填剤を注入することで更生管渠を構築する。
(4)さや管工法は、既設管渠内に硬質塩化ビニル樹脂材等をかん合し、その樹脂パイプと既設管渠との間隙にモルタル等の充填剤を注入することで更生管渠を構築する。

ちょっと落ち着いて注意深く問題文を読んだら、これ、(1)と(2)は、主語は違いますが、内容は同じような事を書いている事に気が付くと思います。問題文の内容は、形成工法の説明文だと判断できますので、(2)が正しいと考えました。

主催者発表の正解は(2)です。

ちなみに、(3)と(4)も主語が違って、問題文の内容は同じような事を書いてますが。
反転工法でもさや管工法の説明でもありません。製管工法の内容説明となってます。
結構考えて作られた問題ですね。悩ましいですが、私はさや管工法の内容に自信がありましたので正解できました。

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