令和5年度1級土木施工管理技術検定第一次検定を順番に解いてみる件(page-04)

資格試験

【No.09】寒中コンクリート及び暑中コンクリートの施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

(1)コンクリートの施工時、日平均気温が、4℃以下になる事が予想される場合は、寒中コンクリートとしての施工を行わなければならない。
(2)寒中コンクリートでは、保温養生あるいは給熱養生終了後に急に寒気にさらすと、表面にひび割れが生じるおそれがあるので、適当な方法で保護し表面の急冷を防止する。
(3)日平均気温が25℃を超える時期にコンクリートを施工することが想定される場合には、暑中コンクリートとしての施工を行うことを標準とする。
(4)暑中コンクリートでは、コールドジョイントの発生防止のため、減水剤、AE減水剤については、促進型のものを用いる。

この問題はサービス問題でした。(1)(2)(3)は問題文のとおり、そのまんまです。
(4)ですが、暑中コンクリートを使用する=気温が高い中での施工=水和熱反応が進んでしまう=固まるのが早い=コールドジョイントが発生しやすいんですよ。なので、その時に使用するのは促進型のものではなくて、遅延型のもの(水和熱反応を遅くする)ですよね。ラッキー問題でした。

【No.10】コンクリートの打ち込み・締固めに関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
(1)コンクリート打ち込み時にシュートを用いる場合は、斜めシュートを標準とする。
(2)打ち込んだコンクリートの粗骨材が分離してモルタル分が少ない部分があれば、その分離した粗骨材をすくい上げてモルタルの多いコンクリートの中に埋め込んで締め固める。
(3)型枠内に打ち込んたコンクリートは、材料分離を防ぐため、棒状バイブレータを用いてコンクリートを横移動させながら充填する。
(4)コールドジョイント発生を防ぐための許容打ち重ね時間間隔は、外気温が高いほど長くなる。

この問題もサービス問題でしたね。基本中の基本をきいてます。
※ただし、この問題に関しては「適当なもの」を選ぶんです。こういう風に急に出てくるのがイヤラシイですよね。冷静にならないとラッキー問題になりません。
(1)斜めシュートはダメです。縦シュートが基本です。
(3)棒状バイブレータを使ってコンクリートの横移動は禁止です。
(4)外気温が高いほど水和熱反応が進んで固まる時間が短くなるので、許容打ち重ね時間は短くなります。外気温が低ければ長くなります。
(2)ですが、セコカンの勉強をしていない人の中には、分離した粗骨材をすくい上げてモルタルの多いコンクリートの中に埋め込むなんて、そんなんしていいの?と「適当ではない」方向に誘導しようとしていますよねw モルタルの中に粗骨材が無いよりは有った方が良いというのがアタリマエなので、ちょっと勉強した人なら、分かるラッキー問題でした。

【No.11】鉄筋の継手に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)重ね継手は、所定の長さを重ね合わせて、直径0.8mm以上の焼きなまし鉄線で数か所緊結する。
(2)重ね継手の重ね合わせ長さは、鉄筋の直径の20倍以上とする。
(3)ガス圧接継手における鉄筋の圧接端面は、軸線に傾斜させて切断する。
(4)手動ガス圧接の場合、直近の異なる径のの鉄筋の接合は可能である。

この問題も瞬殺です。ガス圧接継手は、鉄筋を「鉄筋冷間直角切断機」で切断するところから始まりますから、軸線に傾斜させて切断なんかしませんw 傾斜させて切断なんて、加工やり難いですし。均一に傾斜させて切断なんて無理ですねw 精度にバラツキがある物同士を圧接したら、輪をかけて精度が悪くなりますからwww 加工しやすくて精度を高くするのなら直角がいいです。

建材試験センター様のnoteに、分かり易い図がありましたので載せさせて頂きます。

正解は(3)になります。

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