令和5年度1級土木施工管理技術検定第一次検定を順番に解いてみる件(page-16)

資格試験

【No.39】港湾における浚渫工事のための事前調査に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)浚渫工事の浚渫能力が、土砂の硬さや強さ、締り具合や粒の粗さ等に大きく影響することから、土質調査としては、一般に粒度分析、平板載荷試験、標準貫入試験を実施する。
(2)水深の深い場所での深浅測量は、音響測深機による場合が多く、連続的な記録が取れる利点があるが、海底の状況をよりきめ細かく測深する場合には未測深幅を狭くする必要がある。
(3)水質調査の目的は、海水汚濁の原因が、バックグラウンド値か浚渫による濁りか確認するために実施するもので、事前及び浚渫中の調査が必要である。
(4)磁気探査を行った結果、一定値以上の磁気反応を示す異常点がある場合は、その位置を求め潜水探査を実施する。

試験当日、(2)(4)は正しい事が書いていると思い〇印しており、(1)と(3)で迷っていた形跡が残っておりますw
主催者発表の正解は(1)なので、みていきます。

Google先生に聞いても、ポンプ浚渫とかグラブ浚渫とか、工法の云々ばかりがヒットして、浚渫の為の前準備の内容がヒットしません。検索ワードを色々と変えて検索を続けていたら、(有)生道道路建設のblog様のサイトにヒットしました。
https://seidoublog.com/civil-engineering-construction-management-test-221/
こちらの2番目に「土質調査」の項目があり、「浚渫工事の施工方法を検討するための土質調査では、事前に海底土砂の硬さや強さ、締まり具合、粒の粗さ等を把握する必要があり、それらは粒度分析比重試験および標準貫入試験により、ほぼ必要なデータを得ることができる。」と記載があります。
問題文には「粒度分析、平板載荷試験、標準貫入試験を実施」と書いてますので、平板載荷試験が抵当でないワードである、という事になります。

【No.40】水中コンクリートに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)水中コンクリートの打ち込みは、水と接触する部分のコンクリートの材料分離を極力少なくするため、打ち込み中はトレミー及びポンプの先端を固定しなければならない。
(2)水中不分離性コンクリートは、水中落下させても信頼性の高い性能を有しているが、トレミー及びポンプの筒先は打ち込まれたコンクリートに埋め込んだ状態で打ち込むことが望ましい。
(3)水中不分離性コンクリートをポンプ圧送する場合は、通常のコンクリートに比べて圧送圧力は小さく、打ち込み速度は速くなるので注意を要する。
(4)水中コンクリートの打ち込みは、打ち上がりの表面をなるべく水平に保ちながら所定の高さ又は水面上に達するまで、連続して打ち込まなければならない。

これ、(1)と(2)は似たようなとういか、同じような事を書いてますよね?
で、(4)も正しい事を書いていると考えました。なので(3)を見ていきます。

水中不分離性コンクリートとは、「高性能減水材や水中不分離性混和材など、特殊な混和剤を加えて材料分離抵抗性を高め、水中でも材料がバラバラになりにくいコンクリートのこと」。
材料分離抵抗が高い=圧送圧力は高い、ですよね?打ち込み速度は遅い、ですよね?
やっぱり(3)ですね。

主催者発表の正解は(3)です。

【No.41】鉄道のコンクリート路盤の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)粒度調整砕石層の締固めは、ロードローラ又は振動ローラ等にタイヤローラを併用し、所定の密度が得られるまで十分に締め固める。
(2)プライムコートの施工は、粒度調整砕石層を仕上げた後、速やかに散布し、粒度調整砕石に十分浸透させ砕石部を安定させる。
(3)鉄筋コンクリート版の鉄筋は、正しい位置に配置し鉄筋相互を十分堅固に組み立て、スペーサーを介して型枠に接する状態とする。
(4)鉄筋コンクリート版のコンクリートは、傾斜部は高い方から低い方へ打ち込み、棒状バイブレータを用いて十分に締め固める。

鉄道問題キターーーーーーーーーー!!!!!!!!!って思ったんですが、鉄道に関係なくサービス問題でした。
(4)「傾斜部は」低い方から高い方へ打ち込みます。理由は、高い方から低い方へ打ち込んでまうと、高い方から低い方へ流動してしまい、高い方が薄くなってしまうからです。低い方から打ち込むと、高い方から流れてこようとしても先にある低い側が踏ん張ってくれるので、流動は少なくなるからです。
個人の感想ですが、鉄道問題はサービス問題が多く含まれていると思います。イメージでは難しそうですが、鉄道問題を過去問で解いておくと、他の分野でも役に立つことがありますし、鉄道問題に対して苦手意識がないと、鉄道問題を避けずに向き合うので、試験当日にこういうサービス問題に出会える可能性が高くなるのです。

主催者発表の正解は(4)です。

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