【No.03】TS(トータルステーション)・GNSS(全球測位衛星システム)を用いた盛土の情報化施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)盛土の締固め管理システムは、締固め判定・表示機能・施工範囲の分割機能等を有するものとシステムを選定する段階でカタログその他によって確認する。
(2)TS・GNSSを施工管理に用いる時は、現場内に設置している工事基準点等の座標既知点を複数個所で観測し、基地座標とTS・GNSSの計画座標が合致していることを確認する。
(3)まき出し厚さは、まき出しが完了した時点から締固め完了までに仕上がり面の高さが下がる量を試験施工により確認し、これを基に決定する。
(4)現場密度試験は、盛土材料の品質、まき出し厚及び締固め回数等が、いずれも規定通りとなっている場合においても、必ず実施する。
はい、この問題は(4)即答ですね。規定通りになっていたら、現場密度試験を毎回しなくてもいいようにする為のTS・GNSS施工管理なワケですから。導入したイミナイジャーン!です。
【No.04】道路土工における地下排水工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)しゃ断排水層は、降雨による盛土内の浸透水を排水するため、路盤よりも下方に透水性の極めて高い荒目の砂利、砕石を用い、適切な厚さで施工する。
(2)水平排水層は、盛土内部の間隙水圧を低下させて盛土の安定性を高めるため、透水性の良い材料を用い、適切な排水勾配及び層厚を確保し施工する。
(3)基盤排水層は、地山から盛土への水の浸透を防止するため、地山の表面に砕石又は砂等の透水性が高く、せん断強さが大きい材料を用い、適切な厚さで施工する。
(4)地下排水溝は、主に盛土内に浸透してくる地下水や地表面近くの浸透水を排水するため、山地部の沢部を埋めた盛土では、旧沢地形に沿って施工する。
この問題は、(2)と(3)は外します。正しいです。
(4)は「旧沢地形に沿って」が正しいかどうか、ですね。沿うのか直角なのか。どっちやったかな?
悩ましい選択肢はとりあえず残しておきます。
※以下、内容を修正しております。申し訳ございません。
(1)は、パッと見ただけでは、正しい事を言ってるように感じますけど、Google先生に聞いてみた結果、そもそも論なんですが「遮断排水層」っていうのは、地下水の水位が高いとか、水の供給量が多い場合に路盤よりも下方に設置するものらしく、「降雨による盛土内の浸透水を排水するため」には使わないんですって。なのでそもそも「遮断排水層」を使っている事自体が間違っているようです。降雨の排水は、表面(路面)近くで行うのが今は普通のようです。
結果として、「旧沢地形に沿って」浸透水を排水するための地下排水溝を施工するは正しい事になりました。
【No.05】軟弱地盤上における道路盛土の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1)盛土荷重の載荷による軟弱地盤の変形は、非排水せん断変形による沈下及び隆起・側方変位と、圧密による沈下とからなる。
(2)盛土は、現地条件等を把握したうえで、工事の進捗状況や地盤の挙動、土工構造物の品質、形状・寸法を確認しながら施工を行う必要がある。
(3)盛土の施工中は、雨水の浸透を防止するため、施工面に数%の横断勾配をつけて、表面を平滑に仕上げる。
(4)サンドマット施工時や盛土が低い間は、局部破壊を防止するため、盛土中央から法尻に向かって施工する。
わかりやすい選択肢から消していきます。
(3)は、横断勾配と縦断勾配で迷わせて、表面を平滑に仕上げるのか平滑ではダメなのかで迷わせようとしてますが、ちょっと考えればすぐにわかります。
表面を平滑に仕上げた方が、雨水は浸透する前に流れていきます。そこにちゃんと勾配がついていたら、滞留する前に高い方から低い方に流れていくわけです。つまり「施工面に数%の横断勾配をつけて」良いんです。なので、この選択肢は正しい、となります。
(1)と(2)は、なんとなくですが間違いが無さそうです(笑)。なので(4)を見ていきます。
ポイントは「盛土中央から法尻に向かって施工」が正しいかどうか、です。
盛土中央って、一番高い場所です。法尻が低い場所です。ただでさえ高い場所に、さらに盛土をしてさらに高くすると、地滑りの可能性が出てくると思いません?法尻の方を先に施工して、盛土中央を施工しても地滑りしないように、局部破壊をしないようにした方が安全な気がします。高低差が高ければ高いほど局部破壊の可能性が高まる訳ですから、なるべく高低差を無くそうと思うと、法尻から盛土中央部に向かって施工するのが正しい気がします。
実際、正解(適当でないもの)は(4)でした。
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