IT mediaNEWS の 2022/08/07 10:46 のエントリーなんですけど。
Amazonがルンバ買収で手に入れるご家庭の情報は大丈夫? FTCとの戦いが始まるか (msn.com)
「いつもは「Googleさん」でGoogleの話をしていますが、今日はその番外編「Amazonさん」です。AmazonがiRobotの買収を発表したので。」
で始まる今回のエントリー。分かる人には背筋が凍るかもしれない。
買収は、規制当局の承認がないと完了しません。Amazonはオリジナルのお掃除ロボットは販売していないので、独禁法的にはセーフでしょうが、1企業に個人データが集中することに常に反対しているAmazonの天敵で連邦取引委員会(FTC)委員長のリナ・カーン氏が黙っていないのではないでしょうか。
https://www.msn.com/ja-jp/news/techandscience/amazon%E3%81%8C%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%83%90%E8%B2%B7%E5%8F%8E%E3%81%A7%E6%89%8B%E3%81%AB%E5%85%A5%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%81%94%E5%AE%B6%E5%BA%AD%E3%81%AE%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%81%AF%E5%A4%A7%E4%B8%88%E5%A4%AB-ftc%E3%81%A8%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84%E3%81%8C%E5%A7%8B%E3%81%BE%E3%82%8B%E3%81%8B/ar-AA10obna?ocid=msedgntp&cvid=52f952381a2a4532a0a8d70de8967ca9
最近のルンバをお持ちの方はご存じだと思いますが、ルンバくん、まず家の中を動き回って間取りを覚えます。最新モデルのj7+にはAI搭載のカメラがついていて障害物や家具などを把握し、その結果をクラウドに貯めます。障害物などのルンバくんの成長に役立つデータは、世界中のj7+と共有されます。
ユーザー宅の間取り図は、Amazonにとって垂涎のデータです。Alexaで人の声や好みを把握し、監視カメラ「Ring」で屋内外の画像を入手し、ルンバで間取りも掌握する。ああ、Wi-Fiメッシュルータeeroも持っています。
Amazonは、Ringの多数の画像/映像データを当局から求められ、提供したという記事がありました。企業はよほどのことがなければ裁判所などからの請求に応じることになっています。
簡単に表現しますと、いままでバラバラに収集されていた情報が、今後はAmazonに集約されて、それぞれの情報がつながり、結果、情報が意味を持ち、マーケティングに活用される、という。
例えば。
・Aさんはビール好きです。
・Aさんは映画を観るのが好きです。
・Aさんはワンルーム住まいです。
・Aさんの家の障害物や家具の配置情報は有ります。
この3つの情報が、別々に保管されていたら、単なる情報です。
が、それぞれがつながって線になったら。
・Aさんはビールを飲みながら映画を観るのが好きかもしれない。
・Aさんの家にはビールを飲みながら映画を観る為のカウチを置いていない。
となると、「オススメ」にちょっと高級なカウチを載せてきたら、Aさんの心は動く可能性、ありますよね?私なら、完全に動きますけどねwww
街に溢れる防犯カメラ、監視カメラ。それぞれ個々の映像には、ほとんど価値がありません。
ところが、それぞれのカメラのデータを集約すると、Aさんが、どこの駅で降車して、徒歩でどういうルートで行動して、どこのビルに何時間滞在して、どのルートで駅に戻ってきて、さらにどの駅で降車して(つまりはこれが自宅の最寄り駅だとばれてしまう)、どのエリアに自宅があるのか、とか、そういう事が分かってしまうんです。
1つ1つに価値がない情報も、つながればどんどん価値が上がっていくんです。
今、Amazonは、それをやろうとしています。
ま、ウチにはルンバはいないので、いいんですけどね。
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